今は昔。そう、4日前のことである。
翌日に小溝杯を控えた僕は、スタンダードという正直よく分からないフォーマットに向けたデッキを作成していた。
もちろんデッキはコロッサスだ。スタンダードは気が付けばそれでしか大会に出ていなかったのだ。
自分以外の6名の勇者達がそれぞれどのデッキを持ちこむのか、予想する必要があった。普段彼らがよく使うデッキを想定しながら、コロッサスをそれに向けて調整しなければならない。
しかし、6名のうち3名から、なんと先発投手の発表があったのだ。
マルドゥ機体、サヒーリ、霊気池の3つである。
この3つはこのスタンダード環境では非常にありふれた、どこにでもいる顔ぶれである。
しかし、現スタンダード環境の大会は片手で数えられる程度しか大会に出ていない自分からすると、この予告先発は思考を停止させた。
『これは、コロッサスでは勝てない…』
とっさにそう考えた自分は、違ったアプローチのデッキを模索し始めた。
機体にも、サヒーリにも、そして霊気池にも勝てるデッキを。
これはスタンプレーヤーが常に考え続け、回答がついぞ出なかった難問だった。
その回答に辿りつくため、思考をフル回転し、何もない空虚に戦場を妄想し、そして辿りついてしまった。
それが青黒ゾンビドレッジである。
このデッキは、理論上上記3つのデッキに全て対処できる唯一のデッキであることが明らかとなったのだ。
サヒーリに対してはメインから無情にも積まれた【失われた遺産】が火を吹く。
いやはや、これだけでは足りないだろうと考えた読者諸君は鋭い。
無常な自分は、メイン【否認】まで搭載し世は常に諸行無常ということを説きふせてやるのだ。
機体に対しても当然隙は見せない。
【最後の一押し】【闇の掌握】といった対キラン用の除去を搭載するのはもちろん、置き恐怖こと【悪意の調合】が機体側に更にプレッシャーをかける。
この【悪意の調合】は霊気池から飛び出すブリセラに対しても効果的だ。
スペルでは除去不能となった彼女をわずか1マナで屠ることが出来る。いやはや恐ろしい。
ウラモグは知らない。
生物枠はすんなり決まった。
1マナの【墓所破り】はリソース切れを起こしやすいこのデッキにドローと展開力をもたらし、最早説明不要だが【秘蔵の縫合体】【屑鉄のたかり屋】【憑依された死体】による爆発的な横展開力は中途半端なデッキを咎める。
そして、このデッキ最大の武器である【ヴォルダーレンの下層民】についても触れておかねばなるまい。
5マナ3/3飛行は構築とは言えないクソのようなスペックだが、彼女は上記横展開の後戦場に現れ、全てを無に帰す。
霊気池から飛び出すブリセラもウラモグも、インスタントタイミングで現れるアヴァシンも、サヒーリプラスでコピーしようとしたフェリダーも。
そう、全てに触れれるのだ。
そして彼女の本当に恐ろしい点は、戦場にインスタントタイミングで現れることだ。
墓所破りも屑鉄も除去も否認も、そしてこの下層民もマッドネスからインスタントタイミングで現れる。
そう、あなたは相手の動きに合わせて構えていられる。
この『アルティメット下層民』があれば、恐れるものなど無い。
よく見るんだ、彼女は最早ただのストレージ要員ではない。
イラストから察するに彼女こそ本当のブリセラ、言うなれば小ブリセラなのだ。
そしてこれが環境末期に数十分で完成した綺羅星だ。
デッキ名 : 黒青ゾンビドレッジ
【脅威の生物達 21】
4:墓所破り
4:屑鉄のたかり屋
4:秘蔵の縫合体
4:憑依された死体
2:精神壊しの悪魔
4:ヴォルダーレンの下層民
【無常なスペル群 15】
3:最後の一押し
3:闇の掌握
3:悪意の調合
2:否認
1:失われた遺産
3:精神背信
【恐ろしい土地 24】
24:なんか土地
いやはや、我ながら自分の才能が恐ろしい。
全てへの回答を持つとはなんと欲張りなのか。
ちなみにサイドボードはその辺にあるカードを詰め込んだためメインサイド併せて否認と精神背信がそれぞれ4枚と恐怖の構築を具現化してしまった。
会場が阿鼻叫喚とするサマを想像しほくそ笑みながら迎えたスタンダードラウンド6回戦の結果は以下の通りである。
1R ジャンド LL
1G:何が入っているかも分からないデッキ相手に【失われた遺産】を握りしめたまま敗北した。
2G:先手の利を生かそうとクソスペルをサイドアウトし挑むものの、うまく展開出来ないでいると5マナ4/4のカウンターを4つばら撒く何かが着地し終了。あれ?このデッキメインの確定除去悪意の調合しかない?
2R 黒緑エネルギー WW
完全に負けの盤面になるも相手がバリスタを飛ばさなかったためオーメンダールが変身し勝ち。そ、そうなんだよこのデッキの本当の勝ち筋はコイツなんだよねー!!2G目は相手の蛇×2とエネルギーボブを小ブリセラで屠って勝ち。
3R サヒーリコンボ LL
精神背信と否認を打ち続けサヒーリコンボを全否定し続けていたら、いつの間にかつむじ風の巨匠から生み出されたトークンに殺された。
おかしい。何かがおかしい。
4R スゥルタイ現出 WW
2戦共相手が土地事故。自分のデスカットが怖いぜ。
5R マルドゥ機体 WLW
1G目は除去を的確に引いて生物を除去してこちらは墓所破りから生み出されるゾンビトークンで押して勝ち。これがやりたかったんだ!2G目サクッと圧死し暗雲立ち込めるも、3G目は屑鉄×2と墓所破りによる愚直ビートで勝ち。ここで機体の連勝記録を破り拍手喝采が起きる。
6R 霊気池 LL
ブリセラを小ブリセラで屠ったらまたブリセラが出てきて負け。小ブリセラは燃費が悪いなおい。2G目も2回ブリセラ倒したのに3体目のブリセラ出てきて負け。ウラモグとは一体。
結果は悲しみの3-3。
サヒーリ殺す!とか言って【失われた遺産】メイン1枚とかなんの意味もなさなかったのは言うまでもない。
しかし、アモンケットでゾンビが多数収録されたためワンチャン。
BMIQまではスタン頑張ろう。
翌日に小溝杯を控えた僕は、スタンダードという正直よく分からないフォーマットに向けたデッキを作成していた。
もちろんデッキはコロッサスだ。スタンダードは気が付けばそれでしか大会に出ていなかったのだ。
自分以外の6名の勇者達がそれぞれどのデッキを持ちこむのか、予想する必要があった。普段彼らがよく使うデッキを想定しながら、コロッサスをそれに向けて調整しなければならない。
しかし、6名のうち3名から、なんと先発投手の発表があったのだ。
マルドゥ機体、サヒーリ、霊気池の3つである。
この3つはこのスタンダード環境では非常にありふれた、どこにでもいる顔ぶれである。
しかし、現スタンダード環境の大会は片手で数えられる程度しか大会に出ていない自分からすると、この予告先発は思考を停止させた。
『これは、コロッサスでは勝てない…』
とっさにそう考えた自分は、違ったアプローチのデッキを模索し始めた。
機体にも、サヒーリにも、そして霊気池にも勝てるデッキを。
これはスタンプレーヤーが常に考え続け、回答がついぞ出なかった難問だった。
その回答に辿りつくため、思考をフル回転し、何もない空虚に戦場を妄想し、そして辿りついてしまった。
それが青黒ゾンビドレッジである。
このデッキは、理論上上記3つのデッキに全て対処できる唯一のデッキであることが明らかとなったのだ。
サヒーリに対してはメインから無情にも積まれた【失われた遺産】が火を吹く。
いやはや、これだけでは足りないだろうと考えた読者諸君は鋭い。
無常な自分は、メイン【否認】まで搭載し世は常に諸行無常ということを説きふせてやるのだ。
機体に対しても当然隙は見せない。
【最後の一押し】【闇の掌握】といった対キラン用の除去を搭載するのはもちろん、置き恐怖こと【悪意の調合】が機体側に更にプレッシャーをかける。
この【悪意の調合】は霊気池から飛び出すブリセラに対しても効果的だ。
スペルでは除去不能となった彼女をわずか1マナで屠ることが出来る。いやはや恐ろしい。
生物枠はすんなり決まった。
1マナの【墓所破り】はリソース切れを起こしやすいこのデッキにドローと展開力をもたらし、最早説明不要だが【秘蔵の縫合体】【屑鉄のたかり屋】【憑依された死体】による爆発的な横展開力は中途半端なデッキを咎める。
そして、このデッキ最大の武器である【ヴォルダーレンの下層民】についても触れておかねばなるまい。
5マナ3/3飛行は構築とは言えないクソのようなスペックだが、彼女は上記横展開の後戦場に現れ、全てを無に帰す。
霊気池から飛び出すブリセラもウラモグも、インスタントタイミングで現れるアヴァシンも、サヒーリプラスでコピーしようとしたフェリダーも。
そう、全てに触れれるのだ。
そして彼女の本当に恐ろしい点は、戦場にインスタントタイミングで現れることだ。
墓所破りも屑鉄も除去も否認も、そしてこの下層民もマッドネスからインスタントタイミングで現れる。
そう、あなたは相手の動きに合わせて構えていられる。
この『アルティメット下層民』があれば、恐れるものなど無い。
よく見るんだ、彼女は最早ただのストレージ要員ではない。
イラストから察するに彼女こそ本当のブリセラ、言うなれば小ブリセラなのだ。
そしてこれが環境末期に
デッキ名 : 黒青ゾンビドレッジ
【脅威の生物達 21】
4:墓所破り
4:屑鉄のたかり屋
4:秘蔵の縫合体
4:憑依された死体
2:精神壊しの悪魔
4:ヴォルダーレンの下層民
【無常なスペル群 15】
3:最後の一押し
3:闇の掌握
3:悪意の調合
2:否認
1:失われた遺産
3:精神背信
【恐ろしい土地 24】
24:なんか土地
いやはや、我ながら自分の才能が恐ろしい。
全てへの回答を持つとはなんと欲張りなのか。
会場が阿鼻叫喚とするサマを想像しほくそ笑みながら迎えたスタンダードラウンド6回戦の結果は以下の通りである。
1R ジャンド LL
1G:何が入っているかも分からないデッキ相手に【失われた遺産】を握りしめたまま敗北した。
2G:先手の利を生かそうとクソスペルをサイドアウトし挑むものの、うまく展開出来ないでいると5マナ4/4のカウンターを4つばら撒く何かが着地し終了。あれ?このデッキメインの確定除去悪意の調合しかない?
2R 黒緑エネルギー WW
完全に負けの盤面になるも相手がバリスタを飛ばさなかったためオーメンダールが変身し勝ち。そ、そうなんだよこのデッキの本当の勝ち筋はコイツなんだよねー!!2G目は相手の蛇×2とエネルギーボブを小ブリセラで屠って勝ち。
3R サヒーリコンボ LL
精神背信と否認を打ち続けサヒーリコンボを全否定し続けていたら、いつの間にかつむじ風の巨匠から生み出されたトークンに殺された。
おかしい。何かがおかしい。
4R スゥルタイ現出 WW
2戦共相手が土地事故。自分のデスカットが怖いぜ。
5R マルドゥ機体 WLW
1G目は除去を的確に引いて生物を除去してこちらは墓所破りから生み出されるゾンビトークンで押して勝ち。これがやりたかったんだ!2G目サクッと圧死し暗雲立ち込めるも、3G目は屑鉄×2と墓所破りによる愚直ビートで勝ち。ここで機体の連勝記録を破り拍手喝采が起きる。
6R 霊気池 LL
ブリセラを小ブリセラで屠ったらまたブリセラが出てきて負け。小ブリセラは燃費が悪いなおい。2G目も2回ブリセラ倒したのに3体目のブリセラ出てきて負け。ウラモグとは一体。
結果は悲しみの3-3。
サヒーリ殺す!とか言って【失われた遺産】メイン1枚とかなんの意味もなさなかったのは言うまでもない。
しかし、アモンケットでゾンビが多数収録されたためワンチャン。
BMIQまではスタン頑張ろう。
コメント